患者を看取ることに特化している看護師ですが、その職業にも様々な役割があります。後輩の指導をする方の存在が不可欠であったり、リーダーシップを掲げている方は、多くの看護師を束ねて統制を図っていく必要があります。自分が何を成すべきなのかを具体的なビジョンとして明確になったのならば、そのビジョンからぶれることのない目標意識を打ち立てていき、自分に与えられた役割を通して同僚との協調意識を育んでいくことが重要となるのです。その役割によって病院に訪れる患者のための看護ができたのならば、自分の立ち位置を貴重な存在感として表していくこととなり、この人がいないと病院が回らなくなるくらいの需要の高さを表すようになるのです。
スポーツに例えればチームワークの結束力がしっかりとしているからこそ満足のいくプレーができるようになり、看護の社会においても人とのつながりがその病院特有の看護のスタイルを築いていき、その病院に属している看護師がいてこそ、患者にとっての需要の高い病院として地域に末長く親しまれるようになるのです。
看護師の中には、なるべく黙々と看護の仕事をしたいのに、後輩に教える立場になったことで今までのような自分の殻に閉じこもる仕事ができなくなる息苦しさを感じるようになることもあるでしょう。「この仕事をする前から分かっていたことだったけれど、後輩とのコミュニケーションをとることが日常の一部として大きなストレスとなることが我慢ならない」と訴えることも無理ではないかと思うのです。それでも、遅かれ早かれ指導する立場になることが避けられないのであり、後輩を導いていくことを当然のこととして前向きに捉えていくことが大切になるのです。役割というものは自分で決めることができないのはよくあることであり、病院で決められた方針の下でみんなと上手くやっていくためには独りよがりなわがままが許されなくなるのです。駄々をこねる子供のように与えられた役割にケチをつける以前に、その役割をきちんと全うして周りの人から認められるようにまい進していくべきなのです。
看護師の育成の中で指導をする立場の人をプリセプターナースと呼びます。
このプリセプターと呼ばれる人材は看護の社会に常に不可決であり、ほとんどの病院ではプリセプターナースを配置した万全な新人看護師に対する指導体制を敷いています。先輩の熱心な指導があることで、新人看護師は一日でも早く一人前の看護師になれるように精進していくように努めていくのです。新人看護師とプリセプターナースの二人三脚が医療の未来に通じる経験値となります。