専門分野に特化した看護師

看護師として働く方の中にはキャリアアップを目指す方も多いのではないでしょうか。看護師としてのキャリアアップの方法はいくつかあります。例えば、実務経験を積み、職場の中で管理職として働くのもひとつの方法です。また、ある特定の資格をとって専門的な分野で活躍するというものキャリアップとしては考えられるでしょう。その資格として認定看護師という資格があります。この認定看護師というのは一般的にはあまり知られていない看護師の資格ではないでしょうか。では、認定看護師とはどのような資格なのでしょうか。
まず、看護師の仕事の中には認定看護分野というものがあります。この認定看護分野は看護師の仕事中でも専門的な内容に特化した仕事内容であり、それに伴った知識や技術が必要となる分野でもあります。こういった仕事は単純に看護師として経験を積む事で得られるものとは異なり、特殊な症例や専門的な診療科で働く事で身につく技術や経験となります。このような専門的な看護師としての業務を認定看護分野として日本看護協会が指定しています。
認定看護分野にはいくつかの種類があります。例を挙げると救急看護や訪問看護などです。
救急看護については有名なものはトリアージです。緊急状態にある患者さんを適切に見極めて看護を提供する事が救急看護の専門性です。また、訪問看護は病院で行う看護とは異なり、病気を抱えた患者さんの自宅で医師からの指導の下、看護師が単独で看護を行う事になります。医師がそばにいないという事が病院とは全く異なる環境であり、在宅ならではの看護の方法が専門性といえるでしょう。
このような専門分野で実務経験を積み、6か月間の教育課程を終え、試験に合格した看護師のみが認定看護師と言う資格を取得する事が出来ます。ここでひっかかるのが教育課程という言葉でしょう。そうなのです、認定看護師になるのは就業中に学校に通う必要があるのです。つまり、認定看護師の資格を取得するには今の職場を停職にしてもらうなど職場からの理解が必要になります。しかし、看護師は慢性的な人手不足となっており、職場を長期間休むことは難しい現状があります。しかし、認定看護師の登録人数は年々増えてきており、今後ますますの活躍が期待されています。
また、認定看護師取得後はその知識と技術を保持する為、5年ごとの更新審査があるのも特徴となっています。このように高い知識と技術をもった看護師を現場は望んでおり、認定看護師は看護師にとってキャリアアップの方法のひとつなのです。